刺又(さすまた)など
防犯用具にもいろいろありますが、刺又(さすまた、刺股、刺叉)とは、相手を制圧するための本格的な防犯具です。
もともとは、刺又は江戸時代に作られた、伝統的な長い武具の一種です。U字形の金具に2〜3メートルの柄がついており、暴れる凶悪な犯罪者の動きを封じ込める為に捕物用として使われました。つまり一般人用の防犯用具ではなく、犯罪を取り締まる専門家の犯人逮捕用の武具です。
刺又のU字型の金具の部分で相手の首や腕などを壁や地面に押しつけたり、先端金具の両端の鋭く長い刺で相手をたたいたりして制圧します。多数の捕り手が少数の犯人を取り囲み、強引に取り押さえるための道具です。
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明治以降、刺又の存在は忘れられていましたが、最近になって、防犯用器具として復活しました。
2001年6月の大阪教育大付属池田小で悲惨な児童殺傷事件が起きました。それ以後、学校に侵入した不審者を撃退する防具として刺又(さすまた)が見直され、全国の小学校を中心として導入されています。
2011年5月に毎日新聞社が全国の公立小学校を対象に実施した防犯に関するアンケート調査によると、回答のあった2万1695校のうち、1万9466の学校(約90%)でさすまたが常備されていました。
最近の刺又は、昔の武具を改良したもので、小柄な女性の教職員でも取り扱えるように、軽量化・安全化されています。しかし、いったんU字金具の部分に暴漢を挟み込んでも、相手の腕力が強ければ簡単にはずされて、反撃されてしまいます。相手がナイフなどの凶器を持っていたら、非常に危険です。そのような暴漢に対して、学校に1〜2台しかない刺又だけを使って女性教員が立ち向かうのはとうてい無理でしょう。
では、このような場合、どうするのが最も効果的でしょうか?
一般的には、防犯催涙スプレーとさすまたの両方を使うことが効果的です。
催涙スプレーをまず用い、相手が逃走するのを待って後は警察に任せるか、あるいは、スプレーの効果で相手が苦しんでいる隙に複数個の「さすまた」で取り押さえ拘束するのが最も安全な対処法でしょう。
さすまた同様によく知られている防護用具に盾があります。機動隊の隊員が使ったりするものですが、盾を使うときは片手がふさがるので、重い指すまたは持てません。盾と対で使う道具は警棒です。
